第3問対策
個別論点の計算問題と理論問題が出題されます。計算問題は短答式試験よりもボリュームが有り、難易度もUPします。理論問題は基本的に計算問題と同じ分野から数行までの記述問題です。理論問題対策は第4問と変わらないので、ここでは個別論点の計算問題対策に絞って説明していきます。
基本的な計算問題対策は短答式試験も論文式試験も変わりません。ただし、論文式試験の方が本試験問題の難易度は上がりますから、それに対応する必要があります。例えば、ある取引に状況に応じて5通りの計算処理があるとして、短答式試験は標準的な取引状況を中心に1~3通りの計算処理が出題される(または、その他の処理が出題されても受験上は埋没になる)のに対して、論文式試験ではマイナーな取引状況も含め5通り全部が出題されうる、といった違いがあります。通常は短答式試験合格者が論文式試験を受験するので、論文対策としては+2通り分のマイナーな取引状況での計算処理をマスターしていく必要があります。というように、基本的な計算処理が正確に行えることを前提に、マイナーな計算処理や難易度が高くて短答式試験では所与となっている部分を自ら求めていく処理能力が求められる訳です。
そのため論文式試験対策としては、取引状況と計算処理の対応関係の正確さがよりシビアに求められます。短答式試験対策として計算処理の場合分けや計算条件について丁寧に確認してきたならば、マイナーな計算処理だけ確認すれば論文式試験対策としては十分ですが、その辺りを曖昧なまま来てしまったなら、基本的処理も含めて類題をまとめて解くなどして、取引状況と計算処理の対応関係を確認するようにしましょう。