監基報の改正~電磁的記録

 

「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律」における公認会計士法の改正等を受けた監基報700号の改正がありました。それに伴い、監基報各号において適合修正もなされています。2021年9月1日より適用の改正なので、2022年5月実施の短答式試験、8月実施の論文式試験では対策が必要です。

受験対策として注意すべき主な改正点は以下のとおりです。

  • 監査報告書は、通常紙媒体による文書で発行されるものでしたが、「書面又は電磁的記録で発行される」ものになりました。
  • 監査報告書において、執行社員に求められていた「自署・押印」は、「署名=自署又は電子署名」となりました。
  • 上記の反映として、監査報告書の記載例の「監査人の署名」の箇所が「監査人の氏名」に変更されています。
  • 経営者確認書も、経営者が監査人に提出する「書面による陳述」から、「書面又は電磁的記録による陳述」に定義し直されました。
  • 監査手続きの質問も、書面・口頭だけでなく電磁的記録によるものも含まれることになりました。
  • 他にも監基報において、監査人が経営者や監査役等との間で「書面によるコミュニケーション」が要求されていた箇所について、「書面又は電磁的記録によるコミュニケーション」とされています。紙媒体によるコミュニケーションや報告が、PDF等のような電磁的記録によっても良いことが明示された、と考えれば良いと思います。

詳細が気になる方は、日本公認会計士協会の対応ページでご確認ください。